フロンティアポイントからほど近い場所にヘイジという開拓者が発見した古代遺跡がある。
石造りの神殿のような建物を中心にいくつもの石像や祭壇らしきものがある。
古代の神殿跡と考えられているが、石像は魔物と思しき異形が多く、古代人は魔物を信仰の対象にしていたのではないか、と現地では考えられている。
風化の様子から、数百年、あるいは千年以上経過していると思われる。
なお、発見者のヘイジは遺跡調査中に行方不明となった。
最近になって地下施設があることが判明した。地下遺跡は地上以上に広大であるようだ。
相応に風化し、朽ちた地上遺跡と比べると地下遺跡に劣化の様子はほとんど見受けられない。
地上部分は源世紀の古代文明にも似ているように感じる。
巨大な建造物が残されてはいるが、ほとんど探索されており、めぼしいものは見つかりそうにない。
隠し部屋や取残しがないかとたまに開拓者が訪れるだけのわびしい場所だ。
残された石像を現地の人は魔物ではないかというが、魔物図鑑でも見たことはない姿だ。
確かに祭壇のようなものもあるり、何らかの宗教的な施設にも思うが、一体何を信仰していたのだろうか。
このような遺跡はハイブラゼルの各地に残されているが、特異なのは地下施設だ。
壁面はつるつるとした素材で、傷をつけることもできない。入り口らしき場所を開くこともできない。
鍵穴も見当たらないが何か開く手段があるのだろうか、あるいは、どこか別の入口があるのだろうか?
確実に、地上の文明や技術とは異なっている。それどころか、源世界でも見たことがない素材だ。
SF映画にでも出てきそうだ、一体これはなんだというのか、色々試してみたが内部には入れそうにない、今回の調査はここで切り上げることとする。