虚空能力による転移がある程度繰り返され、移動先に設置された虚空門が安定すると、ふたつの世界の間に固定された通路である虚空回廊が開かれる。
虚空回廊の先には能力者でなくても虚空能力に適応できる者であれば誰でも利用できる他、より安定した転移を行うことができるため、虚空転移は通常虚空回廊を利用して行われる。
現在、回廊が設置されているのは、”ミッドガルド”世界群へのものである。
回廊の維持にはかなりのエネルギー(電力)を使用するため、停電に弱い。
また、台風、雷雨といった風雨の強い悪天候下では、回廊が安定しない。そのためことがあり、悪天候時では、虚空転移は行なわれない。
直径4mほどの同心円状のフィールドで、フィールドは乳白色の輝きに満たされて、先は見通せない。
フィールドは薄緑色の液体が充満したパイプで囲まれている。
回廊は物理的にミッドガルドまで繋がっているわけではない。回廊に入った虚空能力者は持っている虚空晶に導かれてミッドガルドへと転移する。
転移の際はテレポートのように消えるのではなく、虚空士の周囲の世界が光の粒子に分解され、その後、転移先の世界に再構成される。
フィールドは、回廊という名のとおり、地面に垂直に配置され、歩いてフィールドに入っていくことで転移できる。
通常、回廊内を知覚することはできない。瞬時に転移は行なわれ、虚空回廊へと踏み出した一歩は、そのままミッドガルドの地を踏むことになる。
源世界側の虚空門は虚空士ギルドの屋内に設置されており、ミッドガルド世界側の虚空門はフロンティアポイント開拓者ギルドの地下に密かに設置されている。
ミッドガルド世界での電力供給は結界炉のエネルギーを拝借することで実現しているようだ。